知るべき災害看護の派遣手順と持ち物

災害支援ナースの派遣手順や持ち物

災害が起こると看護協会から災害支援ナースに派遣要請が出て派遣されることになります。いざ派遣されれば災害支援ナースは自己完結が基本となるため、活動に必要なものなどはすべて準備してから被災地に行くこととなります。災害支援ナースの派遣について解説します。

災害支援ナースの派遣手順や持ち物
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派遣手順

災害が発生すると日本看護協会と都道府県看護協会が連携をして派遣の調整を行います。そして災害支援ナース登録者に対して連絡が入って被災地へと派遣されることになります。派遣時期は災害発生から3日後から1ヶ月間が目安で、派遣期間は原則として移動日を含めて3泊4日となっています。
災害の規模によって被災地の看護協会が主導となるのか、日本看護協会が主導となるのかは異なりますが、災害発生後に災害支援ナースを派遣の必要性の有無が判断されて、必要と判断された場合には災害支援ナース個人に派遣要請の連絡が入ることになります。派遣を要請された災害支援ナースは派遣期間や場所、活動内容と持参物品などのオリエンテーションを受けてから派遣されます。

派遣手順

身分保障について

災害支援ナースは看護職能団体の一員として派遣されることになりますので、日本看護協会と都道府県看護協会が協力をして実費支給や保険といった身分保障を行っています。災害支援ナースが活動するために必要な交通費や宿泊費に関しては1人2万円を上限として支給されます。また災害支援ナースが活動中に事故に巻き込まれた場合などの天災担保特約付の国内旅行傷害保険を適用します。しかし看護行為中の事故に関する補償はないため、日本看護協会の看護職賠償責任保険制度に加入する必要性があります。

身分保障について

すべて自己完結

災害支援ナースが派遣要請を受けて被災地へと派遣される場合は原則自己完結となります。看護活動に使用するものに限らず、自分が食べるものや飲み物も宿泊先もすべて自分で用意する必要があります。被災地で支援する役割を持っていますが、その支援をするために被災地のお世話になってはいけないというルールがあります。そのため活動中に必要なものはすべて自分で用意して持っていかなければなりません。
では災害支援ナースが必要な具体的な持ち物をみていきましょう。まず災害支援ナース登録証、そして身分証明書は必ず持っている必要があります。万が一に備えて保険証のコピーも持っておきます。また現金がなければ何か必要なものがあった際に困るので、現金も持っておきましょう。そして実際に看護の場面で必要となるサージカルマスク、聴診器、体温計、はさみ、血圧計、アルコール綿といったものも自分であらかじめ用意する必要があるため注意しましょう。

すべて自己完結

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