実際に災害看護に携わるための能力と心構え

必要な能力と心構え

災害看護に携わるためにはやはり災害看護において必要な能力を持っている必要があります。被災地に活動をしに行ったものの、足手まといとなってしまっては意味がありませんし周りに迷惑をかけてしまうこともあります。災害看護に携わるために必要な能力と、さらに災害看護に必要な心構えについて紹介します。

必要な能力と心構え
LINEで送る
Pocket

心身の体力

被災地では多くの傷病者がいますし、それは外的傷害だけではなく精神的な傷を抱えている人もいます。災害看護では短時間の間に多くの人命を救助する必要がありますので、機敏に動ける体力はもちろんですし、それを持続するスタミナも必要になります。これはDMATとして活躍する場合には特に求められる能力となります。
またどうしても死と向き合うことがいつもの病院での看護よりも多くあります。看護を必要としている人の死と向き合うかもしれませんし、もしくはそのご家族が亡くなってしまったという傷を抱えた人と向きあうこともあります。そのためどのような状況でも折れることなく動き続けられる精神力も必要な能力です。

心身の体力

判断力

混乱が生じることは被災地において珍しいことではありませんし、災害が起こってすぐは混乱状態にあります。このような混乱が生じた際にも冷静に適切な判断をすることができなければ、人命を救助できなくなるかもしれません。混乱の中ではマニュアルでは対応することができませんので、その場その場で適した行動を自分で決定していく能力が求められます。

判断力

自己完結する

災害看護の心構えとして他者に依存することなく、自分のことは自分ですべてどうにかするという自己完結型である必要があります。災害時には被災者の方への衣食住の提供が最優先項目になります。そのため災害支援ナースの分まで配慮している余裕は被災地にはありません。現地へいく際は看護に必要なものから、自分の寝る場所や寝具も含めて生活するための食事や水といったすべてを用意していく必要があります。

自己完結する

あくまで自分ができることを

災害支援ナースとしての心構えですが、被災した人のために一生懸命になろうという思いで向かうことはもちろんです。しかしこの思いだけに捉われてしまうと、想像以上に厳しい被災地で何もできなかったと無力感に襲われてしまう看護師も少なくありません。
そのため自分が派遣された期間で自分が持っているスキルの中でできることを精一杯やることを意識しましょう。災害からの復興はとても長い道のりになりますが、実際に災害支援ナースが関わるのは3日後から1ヶ月の間だけです。しかしそれでも自分が一生懸命行った看護は無駄ではありませんので、無力感を感じる必要は全くありません。

あくまで自分ができることを

災害看護についてのおすすめ記事

  • 災害支援ナース
    災害支援ナース

    災害支援ナースは被災してから3日後から1ヶ月の間で被災地の看護を行う災害医療活動チームです。災害支援ナースとは具体的にどういったものなのかという詳細についてここでは紹介しています。

    もっと読む

  • 災害支援ナースの派遣手順や持ち物
    災害支援ナースの派遣手順や持ち物

    災害支援ナースが実際にどのように派遣されるか、そして被災地に着いてから活動をするために必要な持ち物について紹介しています。災害支援ナースの活動の流れについてみていきましょう。

    もっと読む

  • 満たさなければいけない条件
    満たさなければいけない条件

    災害看護に実際に携わるためには、気持ちだけでは残念ですがあまり意味がありません。もちろん気持ちは必要なのですが、それに加えて登録要件を満たして各都道府県の看護協会に登録をしている必要があります。

    もっと読む